2013年3月13日水曜日

311に見た陸前高田・午前編

今回はチーム恵比寿のメンバー17人+大阪から合流されたご夫婦2人での活動となりました。大阪組のご夫婦は新潟を回って現地での合流でしたが、パワフルなお二人にはいつも驚かされます。

さて東京出発組は渋谷で予約していたバスが指定した場所にないことがわかり、一時騒然としましたが、機転を利かせて新宿に移動し替わりのバスに乗り換えて夜中の12時には無事に?出発することが出来ました。ところが横風や吹雪の影響で速度も抑えめで、さらに一ノ関から先が通行止めになったため、我々が降りるべき一ノ関が大渋滞となりました。おまけに降りたところで大きなトラックが2車線を封鎖するスリップ事故でさらに大渋滞(汗)いつもならばゆっくりと市内を視察できるのですが、度重なる渋滞の影響ですべてキャンセルになり直接会場へ向かいました。

さまざまなトラブルが重なったものの、どうにか矢作多目的地域センターに開始時刻ギリギリで到着し、慌てて会場を作ってドタバタしながらのスタートになりました。

午前中は矢作多目的地域センターというところで陸前高田の社会福祉協議会が開催した健康相談会とのコラボ企画でした。血圧測定や保健師さんとの相談をしている横で、いつものように整体、ネイル、ヘアーメイクなどを楽しんでいただきました。

この地域センターはいわゆる仮設住宅に隣接しているわけではなかったことと、311という日程が微妙に影響したせいか、あまり多くの方はお見えにならずじっくりと時間をかけて施術することが出来ました。やはりネイルやヘアーメイクは人気が高く、予約でいっぱいでした。



たまたま自分が施術させていただいたトシコさんは、施術が終わった後に約1時間、震災当時の話をしてくださいました。相づちをうって話を聞いていると、震災前に腰の圧迫骨折をしたこと、震災当時に裏山に腰が痛いながらもどうにか登ったこと、海の方を見ると真っ黒な煙が上がり、すべてを飲み込んでいった事、家から何からすべて流されたこと、別々に逃げた旦那様と裏山の上で再会したこと、近所の方々と神社に集まって避難したこと、津波で流された車が何台も山の中に重なっていたこと、あまりの極限状態で配給されたおにぎりも水も喉を通らなかったこと、こだわりの木を使った大きな家に住んでいたことなど詳細に聞かせて下さいました。

そして最後には「生き残って、みんなに活かされているからまだまだお父さんと一緒に頑張らないと」と涙ながらに仰っていました。最近になって人に震災当時の事を話せるようになってきたと話すトシコさんですが、お仲間の皆さんと一緒の時は明るく振る舞っていますが、夜になると睡眠薬がないと不安で眠れない状態が今も続いているとのことです(トシコさんと交流のあるチーム恵比寿のメンバーからの情報)表面上は明るく振る舞って下さる皆さんですが、心に秘めているダメージは相当なものなのだと改めて感じました。

現地に行く度に感じますが、大人でも昼と夜で精神的な変化が出るくらいですから、子供達の秘められた精神的なダメージを考えると心が痛みます。もしかしたら本当に癒しが必要なのは子供達なのかも知れません。残念ながら我々がお邪魔する時間は日中が多く子供達が学校に行っているので、なかなか子供達に癒しを届けることが出来ません・・。土曜日や日曜日にお邪魔するしかないですね。

午後編に続く


0 件のコメント:

コメントを投稿